介護福祉士として働くときには身体介助や生活介助などの基本的な介護職の仕事だけでなく、現場のマネジメントやケアプランの作成などを担うことも多くあります。その状況からどのようにキャリアアップをしていくかと考えたときに、介助などの実務を担うのではなく、個々の利用者に適したケアプランの立案や実施のマネジメントを行いたいと考える場合があるでしょう。
この際の有力候補となるのがケアマネージャーの資格を取得するキャリアパスであり、実務経験が5年以上に達していれば受験資格を得ることが可能です。都道府県が実施している介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を受講することでケアマネージャーとして活躍できるようになります。介護保険制度ができた当初からケアプランを扱う専門家として確立されている職種であり、大半の介護施設では1人以上のケアマネージャーを抱えています。
需要は概して高いのは確かであるものの、長く働いている人も多いことから転職してケアマネージャーとして採用してもらいたいと考えるとそれほど門戸は広くありません。待遇が高いのは魅力ですが、介護福祉士の位置付けが介護業界内で高まってきている影響を受けてギャップが狭くなってきています。ケアマネージャーを目指したいときには業界内での需要の変化をよく観察しておくことが望ましいでしょう。しかし、介護福祉士としてケアプランを扱っているよりも知識も豊富になって実務力も高まっているため、活躍できる可能性が高くなることに変わりはありません。